ウクライナ、首都キーウ近郊を“奪還”も…ゼレンスキー大統領「ロシアの白リン弾」主張
ロシア軍への徹底抗戦が始まって1か月。ウクライナ・キーウの市長は、イルピンの大部分などを奪還したと明らかにしました。こうした中、ゼレンスキー大統領はNATOの緊急首脳会議に出席。「ロシアの白リン弾」について非難しました。
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23日、ウクライナの首都キーウにある工場では、防弾チョッキが作られていました。この工場は、元はアートスペースだったといいます。
写真家
「私たちは自由のためではなく、生きるために戦っているんです」
市民も含めた徹底抗戦が始まって1か月。キーウ市長は、反転攻勢の成果を明らかにしました。
キーウ市長
「マカリフという街と、イルピンの大部分はウクライナが奪還した」
住民が避難する間も、銃撃にさらされ続けた激戦地の奪還。アメリカ国防総省高官によると、首都キーウの包囲を目指していたロシア軍は、東から約20~30キロ地点まで迫っていましたが、反撃を受け、55キロの地点まで後退したということです。
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戦況のこう着が続く中、懸念されるのがロシア軍による生物・化学兵器の使用です。
日本時間24日夜、NATOの緊急首脳会議にオンライン出席した、ウクライナのゼレンスキー大統領は、「ロシアの白リン弾です。また、大人や子供が命を落としました」と非難しました。
白リン弾は化学兵器には指定されていないものの、激しいヤケドなど、深刻な被害をもたらすことから、非人道的とされています。ただ、今のところ、使用を裏付ける証拠は示されていません。
(3月24日放送『news zero』より)