「100万人デモ」1年 香港で抗議活動
香港では9日、本格的な反政府デモが始まってから1年を迎え、中心部では中国が導入を決めた「国家安全法」への抗議活動が行われました。
現地メディアによりますと、9日夜の抗議デモには1000人以上が参加し、中国政府が香港での反政府行為を取り締まる「国家安全法」の導入などに抗議しました。
去年6月9日、市民100万人あまりが集まり、容疑者の身柄を中国本土に引き渡すことを可能にする条例の改正に対し、抗議デモを行いました。
香港では、高度な自治を認める「一国二制度」が損なわれるとの危機感が高まり、その後1年にわたって政府や中国に対する抗議活動が続いています。
中国政府は事態を収束させるため、早ければ今月中にも「国家安全法」を成立させ、香港への統制を強める意向です。
さらに、香港に駐留する中国の人民解放軍は先週、公式サイトで、実弾演習の様子を公開しました。香港のデモ隊をけん制する狙いがあるとみられています。
香港では、デモに関連して、この1年で8900人以上が逮捕されたうえ、新型コロナウイルスの影響で、大規模な抗議活動をしにくい状況が続いていて、民主派団体は危機感を募らせています。