停戦協議「大統領同士で会談できる条件に達した」
ロシアとウクライナは29日、およそ3週間ぶりとなる対面での停戦協議を行い、両国の代表団は一定の進展があったとの考えを示しました。
対面での停戦協議は今月7日以来で、トルコのイスタンブールで4時間近く行われました。
ウクライナ・ポドリャク大統領府顧問「今日はロシア側も(ウクライナの)安全を保証する国々も合致できる点が話し合えた。そして大統領同士で会談できる条件に達しました」
協議終了後、ウクライナの代表団は一定の進展があったとの認識を示しました。
一方、ロシア側も、交渉がさらに進展すれば、最終合意に向けプーチン大統領とゼレンスキー大統領が会談することが可能だと述べました。
さらに、交渉の環境を整えるため、首都キーウなどで軍事活動を大幅に縮小すると発表しました。
ロシア国防省次官「軍事力をキーウ(キエフ)とチェルニヒウ方面で、大幅に削減することを決定しました」
焦点となっているウクライナの安全の保証については、新たな枠組みがウクライナ側から提案されました。
アメリカやイギリスなどに加え、ロシアとの関係が良好な中国や、仲介を行ってきたトルコなども参加するもので、主権をめぐって対立するクリミアと東部地域には適用しないとしています。
クリミアの問題については、今後15年かけて協議をすることが提案されるなど、合意が難しい問題は事実上、棚上げし、妥協案を探った形です。
ロシア代表団は、今回の提案を持ち帰って検討するとしています。
ただ、代表団を率いるメジンスキー氏は、「合意までにはまだ長い道のりがある」として解決すべき課題が多いとの認識を示しました。