G7に“警戒感”…中国主導の対抗軸に思惑 G7広島サミット
今回のG7サミットでは、中国への対応も焦点の一つです。このG7の動き、中国はどのように見ているのでしょうか、北京から中継です。
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中国では昨日からG7に合わせるかのように、中央アジア各国の首脳を招いた国際会議を開催し、G7への対抗心をあらわにしています。
19日付の中国共産党系メディアは社説で「(中国がサミットを開いている)西安では、多国間主義の清流が注がれる。一方、G7の広島は政治的な汚水を排出している」と批判を展開しています。
習近平主席は、中央アジア5か国の首脳を招いた「中国・中央アジアサミット」で新たに260億元、およそ5100億円の支援などを行うと明らかにしました。
こうした経済的な連携を足がかりにG7への対抗軸となる多国間の枠組みを中国主導でつくりたいという思惑があるとみられます。習主席は、演説で対中包囲網をさらに強化しようとするG7への警戒感をあらわにしています。
中国・習近平国家主席「外部勢力が地域・国家の内政に干渉することに断固反対すべきだ」
中国共産党系の『環球時報』もG7サミットが「中国を重点的なターゲットにしており、他国への抑圧を強めることに関心が集まっている」と批判的な論評を載せています。
中国は、欧米諸国とは距離をおく国々との連携を強化し外交で存在感を示すことで影響力を誇示したい考えです。