米補佐官、ロシアは「主要都市奪えずいらだち」
ウクライナ西部への攻撃を強めるロシア軍は、13日、ポーランドとの国境に近い軍事施設を爆撃し、これまでに35人が死亡し、130人以上が負傷しました。
地元当局によりますと、ロシア軍は13日、ウクライナ西部ヤボリブにある軍事施設に向けて30発以上のミサイルを発射、このうち8発が着弾し、これまでに35人が死亡、134人がケガをしたということです。
この施設は、ポーランドとの国境からおよそ25キロの場所にあり、ロイター通信によりますと、ウクライナ軍とNATO(=北大西洋条約機構)との合同軍事演習も行われてきました。
今回の攻撃に対し、アメリカのサリバン大統領補佐官はNBCテレビの番組で、「ロシアが標的を拡大しようとしているのは驚きではない。主要都市を奪えないことなどにいらだちを感じているからだ」と述べ、西部への攻撃拡大にはロシアのいらだちが表れていると指摘しました。
一方、ウクライナのゼレンスキー大統領は、13日、戦闘で負傷したウクライナ軍兵士を見舞うため病院を訪れました。
場所は明らかにされていませんが、大統領は兵士らとの記念撮影に応じたり、医療従事者らに献身をたたえるメダルを授与したということです。
こうした中、ロシアのペスコフ大統領報道官は、次回の停戦協議が14日に行われることを明らかにしました。
これに先立ち、ウクライナの大統領顧問は、「ロシアとの建設的な話し合いが始まっていて、数日中に何らかの成果が得られると思う」と述べたほか、ロシア代表団の1人も「まもなく双方が合意できるかもしれない」と話したということで、次回の協議で進展が見られるかが注目されます。