日韓局長協議“元徴用工や慰安婦”平行線
日本と韓国の外務省の局長が21日、ソウルで会談しました。日本側はいわゆる元徴用工や慰安婦の問題への対応を強く求めましたが、韓国側は日本が誠意を示すことが必要と従来の主張を繰り返し、議論は平行線だったもようです。
ソウルを訪れている外務省の船越アジア大洋州局長は21日、韓国外務省の李相烈(リ・サンリョル)アジア太平洋局長と3時間以上にわたって協議しました。
日本側は、元徴用工や慰安婦の問題について、韓国側に直ちに適切な措置を取るよう改めて強く求めました。
これに対し、韓国側は「被害者や支援団体などから意見を聴取した」と説明した上で、日本が誠意を示すことが必要と従来の主張を繰り返しました。
また、日本側は韓国軍が今月15日に竹島周辺で軍事訓練を行ったことに抗議しました。
一方、東京オリンピックにあわせた文在寅大統領の日本訪問については具体的な議論にはならなかったということです。
今後も、外交当局間で意思疎通を続けていくことでは一致しましたが、議論に進展はみられず、意見の隔たりは依然として大きいままです。
■写真:韓国外務省に到着した船越アジア大洋州局長