ロシアの侵攻から1か月 増え続ける民間人の犠牲者
ロシアがウクライナに軍事侵攻してから24日で1か月となります。激しく抵抗してきたウクライナ軍が反転攻勢に出るケースも増えていますが、民間人への被害は拡大の一途をたどっています。
ウクライナの首都キエフのクリチコ市長は23日、キエフ近郊のイルピンの大部分を奪還したと発表しました。イルピンはキエフの北西20キロほどに位置し、首都陥落を目指すロシア軍との間で激しい市街戦が続いていた町です。
ロシア軍の地上部隊の多くは進軍できず停滞しているとみられ、ウクライナ軍が反転攻勢に出るケースも出ています。
ただ戦闘の長期化で民間への被害は拡大し続けていて、国連は23日、ウクライナで民間人977人が死亡したと発表しました。
しかし激戦地の状況は把握できていないのが実情で、人道的な危機に陥っている南東部マリウポリでは3000人以上が死亡したとも言われています。
一方、ロシアでは欧米諸国が科した経済制裁の影響により、通貨ルーブルが大きく下落しました。
プーチン大統領「『非友好国』に販売された天然ガスの支払いを、可能な限り短い時間でロシアルーブルに切り替える」
プーチン大統領は支払い通貨を指定することで、ルーブルの下落に歯止めをかけたい考えです。
こうした中、ロイター通信によりますとインドネシア駐在のロシア大使は23日、11月にバリ島で開かれるG20の首脳会議にプーチン大統領が参加する意向だと述べました。
ただ、軍事侵攻から1か月をむかえロシアの国際社会での孤立は深まっています。