アメリカのバイデン大統領は８日、アフガニスタンからの完全撤退を来月末に完了すると明言しました。中国などとの戦略的競争に力を振り向けるとしています。

バイデン大統領「アメリカは２０年前の世界に対応するための政策を続ける余裕はない」「中国などとの戦略的競争のため、アメリカの核となる力の強化に焦点を当てなければならない」

バイデン大統領は、９月１１日までとしてきた撤退期限を前倒しし、「来月３１日に撤退を完了する」と明言、「この戦争を続けることはアメリカの国益ではないと判断した」と強調しました。

大統領は、「アフガンにアメリカの次世代を送り込むつもりはない」とする一方、反政府勢力タリバンからの報復が懸念される、アフガン人通訳ら協力者の国外退避や女性の権利擁護など、人道支援に取り組む考えも改めて示しています。

アメリカ軍は最大の拠点としてきたバグラム空軍基地をすでにアフガン政府側に引き渡していて、撤退作業は大詰めを迎えています。