北高官、韓国に「安保危機に近づいている」
北朝鮮の高官は11日、アメリカと韓国の合同軍事演習に強く反発し、「途方もない安保危機に近づいている」などと警告しました。
北朝鮮の金英哲統一戦線部長は11日、国営メディアを通じて発表した談話で、事前演習が始まった米韓合同軍事演習について「関係改善ではなく対決という道を選択した」と強く批判しました。
その上で、金部長は韓国に対し、「どれほど途方もない安保危機に近づいているか時々刻々と感じさせる」などと警告しました。「すべきことを中断なく進める」としていますが、具体的な措置は明らかにしていません。
北朝鮮は10日にも金正恩総書記の妹・与正氏が合同軍事演習について「自滅的な行動だ」と批判する談話を発表。2週間前に復旧したばかりの南北の通信連絡線での定時連絡にも応じていません。
北朝鮮側としては南北の対話再開に期待する文在寅政権に揺さぶりをかけ、16日から始まる本演習を中止するよう圧力をかける狙いがあるものとみられます。