ミャンマー軍弾圧での死者1000人超える
クーデターが起きたミャンマーで、軍の弾圧による死者が18日、1000人を超えました。国際社会が有効な手立てを打てない中、市民の犠牲者が増え続けています。
現地の人権団体によりますと、北西部ザガイン地域で17日夜、酒に酔った治安部隊が市民1人を射殺しました。治安部隊は市民が新型コロナウイルス対策のマスクを着用していなかったことを理由に、暴行を加えた上で銃撃したということです。
クーデター発生から19日で200日となり、現地の人権団体によりますと、市民の犠牲者は少なくとも1006人に上っています。クーデターに反発して不服従運動に参加した医療関係者や教職員などへの弾圧は続いていて、現在も5730人が拘束されているほか、軍法会議で未成年の2人を含む65人に死刑判決が下されています。
ミャンマー情勢の打開に向け、ASEAN(=東南アジア諸国連合)は今月4日、軍と民主派勢力の調停役となる特使を決定しましたが、いまだ現地入りに至っていません。国連も、制裁を主張する欧米とそれに否定的な中国などとの溝が埋まらず一致した対応を打ち出せない中、市民の犠牲者が増え続けています。
写真:The Irrawaddy