バイデン氏、駐日大使にエマニュエル氏指名
アメリカのバイデン大統領は20日、駐日大使にオバマ政権で大統領首席補佐官を務めたエマニュエル氏を指名すると発表しました。同時に中国大使も発表しています。
駐日大使に指名されたエマニュエル氏は、オバマ政権が発足した2009年から2010年にかけて、大統領首席補佐官を務め、その後、出身地のイリノイ州シカゴで市長も務めていました。オバマ政権で副大統領だったバイデン大統領にも近いとされ、正式に承認されれば、大統領との太いパイプを生かしながら、日米同盟の強化、とりわけ「唯一の競争相手」と位置づける中国への対応を最前線で担うことになります。
エマニュエル氏は指名を受けて声明を発表し、「30年近くバイデン大統領と仕事をしてきた」とした上で、「日米関係は、自由で開かれたインド太平洋における平和と繁栄の礎であり、私は地政学上、最も重要な地域の同盟国の一員として、誇りを持ってアメリカを代表したい」としています。
エマニュエル氏の指名をめぐっては、シカゴ市長時代に起きた黒人少年の射殺事件への対応などから、与党・民主党内にも反対論があがり、調整が続いていました。
一方、バイデン大統領は、中国大使にニコラス・バーンズ元国務次官の指名も発表しました。バイデン大統領としては、対中戦略の見直しを進める中で、大使に経験豊富な外交官をあて、体制強化を図る考えです。