ガザ地区“地下トンネル”狙い…市街地で戦闘本格化 「戦争止められない国際社会に憤り」
パレスチナ自治区ガザ地区の最大都市、ガザ市の中心部では、激しい爆発が起きる様子がカメラに捉えられていました。イスラエル軍とイスラム組織「ハマス」による市街地での戦闘が本格化しているのですが、この街に暮らしていた白根麻衣子さんは「戦争を止められない国際社会に憤りを感じる」と語りました。
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8日、イスラエル軍は、パレスチナ自治区ガザ地区での戦闘の様子を公開しました。激しい爆発で、建物が砕け散ります。
ガザ地区で続く、イスラム組織ハマスの掃討作戦。かつて遊園地だったという場所も、観覧車を残し、更地となっていました。
イスラエル軍の狙いは、大きな穴。ハマスが使用しているとされる地下トンネルです。別の場所でもトンネルを発見し、爆弾で破壊していました。
イスラエル軍はガザ市を完全包囲したとしています。ガラント国防相は7日、「ガザ市の中心部でハマスと戦闘中」と発言。すでに市街地へと入り込んでいるとみられます。
そのガザ市にある、最大の医療機関、シファ病院。建物の外も中も、避難してきた人で埋め尽くされています。
避難者
「先週の金曜日に娘が亡くなりました。これが人がする生活でしょうか? ここには電気も食べ物も水もないんです」
人々は過酷な避難生活を強いられています。
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軍事衝突が始まるまでガザ市で難民支援行い、3日前に帰国した、国境なき医師団の白根麻衣子さんに話を聞きました。
国境なき医師団 白根麻衣子さん
「残念なことに、昨日の夜(現地にいる)1人のスタッフが亡くなったというニュースを聞いて、国際社会が戦争を止めることができないことに対しても憤りを感じます」
3週間以上にわたる避難生活は――
国境なき医師団 白根麻衣子さん
「昼夜問わず無秩序に爆音が聞こえたり、爆風でビル揺れたり、今後どうなるんだろうと全く先が見えなくなっていたので」
軍事衝突が起きる前に、ガザ市で撮影した写真を見せてくれました。
国境なき医師団 白根麻衣子さん
「仕事のあとに同僚と一緒に近くのカフェに行ってお茶をして」
週末は同僚とバレーボールをするなど、私たちの生活と変わらない日々を過ごしていたといいます。
国境なき医師団 白根麻衣子さん
「こういった日常が全て失われてしまったので」
一部のスタッフは、いまもガザ地区北部に残り、医療支援を続けているといいます。
国境なき医師団 白根麻衣子さん
「本当にガザの人たち全員頑張っているんですよ。頑張れって言葉すらかけることが本当に…彼らの負担になるのではないかと思うくらい本当に頑張ってくれているので、本当に即時停戦をしなければいけないと思う」
求められる、一刻も早い停戦。
アメリカの有力政治サイト・アクシオスは、バイデン大統領がネタニヤフ首相に対し、人質解放のため「3日間の戦闘の一時停止」を提案したと報じました。このことについて、記者が質問すると…
――3日間の戦闘停止を要請しましたか?
バイデン大統領(7日)
「戦闘の一時停止を要請し返事を待っている」
「戦闘の一時停止」を要請したことは認めましたが、具体的な期間は明らかにしませんでした。
こうしたなか、8日、都内で開かれた、G7=主要7カ国の外相会合。上川外相は中東情勢をめぐり、「人道目的の戦闘の一時休止が必要」との認識で一致したと明らかにしました。
(11月8日放送『news zero』より)