米雇用統計2か月連続で予想を大幅に下回る
アメリカの9月の雇用統計は、就業者数は19万人あまりの増加にとどまり、2か月連続で市場予想を大幅に下回りました。
アメリカ労働省が8日に発表した雇用統計で、失業率は前の月から0.4ポイント改善し4.8パーセントでした。
一方、農業部門以外の就業者数は19万4000人の増加にとどまりました。50万人程度の増加を見込んでいた市場予想を大幅に下回り、2か月連続の鈍化となりました。
分野別では、「接客・レジャー」や「運輸・倉庫」で増加した一方、公立の教育機関で減少しました。
市場関係者は、「デルタ株の拡大で対面での業務を躊躇(ちゅうちょ)している人がいるほか、教育関係者のワクチン接種義務化に反発する動きもあって、新学期開始で予想されていた雇用の伸びが例年よりも低かったことも要因のひとつ」と話しています。
FRB(=連邦準備制度理事会)は、早ければ来月の会合で景気の下支えとして行ってきた量的緩和の縮小を決定する見通しを示していますが、雇用の伸び悩みを踏まえ慎重に判断するものとみられます。