ウクライナ侵攻長期化で国際社会の関心低下の中…戦争の現実を伝え続ける記者たち
ウクライナ侵攻が長期化し国際社会の関心が低下する中、戦争の現実を懸命に伝え続ける記者たちがいます。現地からの報告です。
鈴木しおり記者(NNNキーウ)「ウクライナ公共放送のオフィスです。攻撃を避けるため、一時拠点での放送がおよそ1年半続いています」
戦時下での放送を続ける公共放送「ススピーリネ」では、およそ3500人の職員のうち101人が徴兵されました。
ドネツクやルハンシクの拠点は、ロシアに占領されたため撤退せざるを得ませんでしたが、激しいミサイル攻撃が続くハルキウやヘルソンでは、いまも取材を継続しています。
ウクライナ公共放送プロデューサー・アナスタシアさん
「私たちはリスクがあることを覚悟しています。死者数の背後には、ひとりひとりの命があるということを伝え続けなければいけません」
南部や東部で一進一退の戦闘が続く中、政府から発表される情報は限定的になっていますが、「ススピーリネ」の記者たちは、最前線で戦う兵士から情報や映像を手に入れ、戦況を報じています。
アナスタシアさん
「キーウは戦時下にあっても日常が続いていますが、前線の兵士は大変な状態だということを、人々に思い出してもらわないといけません」
国際社会の関心低下に加え、ウクライナ国内でも危険な地域と比較的安全な地域の差が広がっていて、戦争の現実を伝える活動の重みはいっそう増しています。