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ウクライナ侵攻から2年 戦闘長期化に現地は…キーウから中継

2024年2月24日 19:15
ウクライナ侵攻から2年 戦闘長期化に現地は…キーウから中継

ロシアによるウクライナへの軍事侵攻から24日で2年です。ロシアの攻撃でこれまでになくなったウクライナの民間人は1万人以上。出口の見えないまま戦争が長期化しています。ウクライナ・キーウから伝えます。

こちらは、キーウ中心部にある独立広場です。この一角には、ロシア軍との戦闘で死亡した軍人らを追悼するウクライナ国旗が無数に立てられ、ウクライナの人々の痛みを象徴する場所となっています。きょう24日は軍事侵攻開始から2年という節目の日ですが、さきほどから人が大勢集まってきて集会が始まりました。政府に対し、軍への予算を増やすよう求めるメッセージを持つ人も見えます。

──ウクライナの人々はこの2年間の長い戦争について今、どう感じているのでしょうか?

今回私たちが話を聞いたほとんどの人は、この2年で人生が大きく変わってしまったと答えていました。

ウクライナ市民「生まれ故郷は占領され、いとこは殺され、夫は兵役についています。(この2年で)人生が劇的に変わってしまった」

ただ今月行われた世論調査では、この戦争は「ウクライナが勝つ」と予想する人が89%と圧倒的多数でした。(世論調査:「ウクライナ勝利と予想」89%、「ロシア勝利と予想」4% 出展:キーウ国際社会学研究所)

我々が話を聞いた人々の多くも「国を守るために戦い続けることが必要だ」と答えていて、ウクライナの人々の抵抗の意思は固いままです。

──そうした中で今後の戦況は、どういう展開になりそうでしょうか?

去年6月に始めた反転攻勢が成功せず、欧米の支援疲れもありウクライナは苦戦を強いられるとみられます。

この2年のタイミングでも攻撃が続いていて、南部・オデーサでは23日、ロシア軍の無人機攻撃で1人が死亡、3人が重傷をおいました。ウクライナ各地が攻撃を受け、ロイター通信は、24時間で6人が死亡、12人がけがをしたと報じました。

ゼレンスキー大統領は23日、アメリカの議員団と面会した席で「アメリカの支援がなければ、我々は負ける」と発言したということです。軍の総司令官も現状について「防衛に転じている」と認めています。

また、前線での兵士不足も深刻で、我々が取材したある志願兵の妻は、この2年間で夫とひと月半しか一緒にいられなかったといいます。

兵士が除隊できるまでの期間を明確化するよう求めるデモも去年秋から繰り返されていて、長引く戦争がもたらすきしみもあらわになってきています。