ロシアの攻撃戦線さらに拡大か 国連が作戦中止呼びかけ
ロシアによるウクライナへの軍事侵攻は東部の親ロシア派の支配地域にとどまらず、各地の軍事施設が破壊されました。民間人にも犠牲が出るなか、戦線はさらに拡大する恐れがあります。
ロシアは24日に侵攻を開始して以降、空爆や地上部隊の投入だけではなくウクライナの南の黒海からミサイルを撃つなど、昼夜を問わず攻撃を続けています。
ロシア国防省は、ロシア軍が各地の空港を含む83の軍事施設を破壊したと発表しました。また、ロイター通信によりますと、ウクライナ北部のチェルノブイリ原子力発電所も制圧されました。
アメリカ国防総省の分析では、ロシアが発射したミサイルは100発を超えるということです。
また、国防総省は侵攻はまだ初期段階だとした上で、ロシア軍がウクライナ政府を転覆させるため、キエフに向けて進軍を続けているとの見方を示しました。
ウクライナ軍も応戦し、両軍合わせておよそ100人が死亡したほか、民間人にも犠牲が出ています。
ウクライナのゼレンスキー大統領は各国の首脳に対し、「私たちを今助けなければ、次はあなたたちに戦争が降りかかる」として支援を訴えました。
一方、国連のグテーレス事務総長は、プーチン大統領に対し、「取り返しのつかないことではない」と述べ、これ以上、犠牲者を出さないよう呼びかけました。
グテーレス事務総長「軍事作戦を中止せよ。軍隊をロシアに戻せ」
また、国連としてウクライナなどに対し2000万ドル、日本円でおよそ23億円の緊急支援を行うと発表しました。