エリザベス女王に別れ告げる機会を… エディンバラの宮殿に女王の棺 市民と対面へ
イギリスのエリザベス女王の棺が大勢の市民が迎える中、北部・エディンバラに到着しました。このあと一般の人が棺と対面し、女王に別れを告げる機会が設けられます。
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12日の朝を迎えたイギリス。
記者
「今日も早朝から献花に訪れる人の姿があります」
エリザベス女王の棺が安置されているイギリス北部・エディンバラの宮殿には、多くの花やぬいぐるみが手向けられています。
11日、エディンバラでは大勢の市民が出迎える中、エリザベス女王の棺が、女王が亡くなったバルモラル城からエディンバラの宮殿に到着しました。
記者(イギリス・エディンバラ、11日)
「いま、エリザベス女王の棺を乗せた車がエディンバラの宮殿に到着しました。沿道からは拍手が起こっています」
地元の住民
「女王はかけがいのない存在でした。本当に悲しいです」
女王の棺は12日に宮殿近くの大聖堂に移されます。
記者(イギリス・エディンバラ、12日)
「大聖堂の前には朝から多くの人が集まっています」
大聖堂では、棺がロンドンに向かう前に、一般の人々が棺と対面して女王に別れを告げる機会が設けられるということです。
大聖堂にきた人
「個人的に感謝の気持ちを伝えたいです。素晴らしいお手本でした」
女王の国葬が行われるロンドンでは11日、早くも厳重な警戒が始まっていました。
記者(ロンドン、11日)
「こちらは女王の国葬が執り行われるウエストミンスター寺院に通じる道なんですけど、通行止めにするためのバリケードが設置されています」
メディアの中継場所も設置されています。
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70年にわたり在位したエリザベス女王。国民にも気さくに接したといいます。女王に対面したことがあるという女性を訪ねました。
王室ファンのマーガレット・タイラーさんは、30年前から王室のグッズを収集し、現在、1万点以上あるといいます。
王室ファン マーガレット・タイラーさん
「私は4度女王に会いました」
見せてくれたのは、女王が鉄道の駅を訪れた際、花束を渡したときの様子を写した写真です。
王室ファン マーガレット・タイラーさん
「とてもドキドキしました。女王はいつも親切でした。マナーが良くて本物のレディーでした」
女王はいつも笑顔で、会う人をリラックスさせたといいます。
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一方、10日にチャールズ国王の即位が正式に宣言されました。
イギリス チャールズ国王(ロンドン、10日)
「母は生涯の愛と無私の奉仕の模範を示してくれた」
エリザベス女王を手本にして、生涯、国に尽くすことを誓いました。
また、ロンドン郊外のウィンザー城では、歓声の中、ウィリアム皇太子夫妻とヘンリー王子夫妻がそろって姿を見せました。
ヘンリー王子夫妻は2020年に王室を離脱後、王室批判とも取られる発言をするなど、家族との関係悪化がたびたび取りざたされていました。4人が公の場にそろって登場するのは王室離脱後始めてです。地元メディアは、女王の死去が家族の関係改善のきっかけになるかもしれないと報じています。
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一方、都内のイギリス大使館では…
記者(都内・イギリス大使館、12日)
「イギリス大使館の前には、たくさんの花束が手向けられています」
イギリスに住んでいた女性
「エリザベス女王を見ていると心が和むというか、平和な気分にさせてくれる。太陽が消えてしまったように悲しい」
日本の皇室と縁が深かったエリザベス女王。12日午後5時頃、天皇皇后両陛下の側近トップが、両陛下の使いとして弔問に訪れました。天皇陛下は19日に行われる国葬に、皇后さまと共に出席される方向で調整に入っているということです。