トランプ前大統領 巨額賠償命令相次ぐ中…“黄金”スニーカー発売――約6万円、1000足が即完売
2024年11月に行われるアメリカの大統領選挙で、返り咲きを目指すトランプ前大統領。そのトランプ氏が民事訴訟で相次いで敗訴し、合わせて約4億4000万ドル(約660億円)の支払いを命じられている。
こうした中、トランプ氏は自身の名を冠した“黄金”のスニーカーを1足約6万円で発売。1000足が即完売し、トランプ氏の人気健在を印象づけた。
■米メディア「破産することはないだろう」
アメリカのトランプ前大統領が民事訴訟で相次いで敗訴し、巨額の支払いを命じられている。ニューヨークの裁判所は2月16日、トランプ氏ら一族が経営する「トランプ・オーガニゼーション」による不正をめぐる民事訴訟で、トランプ氏に約3億5490万ドル(約530億円)の支払いを命じた。トランプ氏は1月に女性作家への名誉毀損をめぐる民事訴訟で、8330万ドル(約125億円)の支払いを命じられたばかりだ。
巨額の支払いを命じられているトランプ氏について、ニューヨークタイムズは「破産することはないだろう」と報じた。トランプ氏は純資産の多くを不動産として保有しており、もし資金が尽きれば、不動産を売却するか抵当に入れるかの選択を迫られる可能性があるという。トランプ氏が所有する不動産の価値は賠償金額をはるかに上回っており、11月の本選に向けて資金面では余力があるものとみられている。
■訴訟費用かさむ中…“黄金”スニーカー発売
ニューヨーク州での民事訴訟で敗訴した翌日の2月17日、トランプ氏はペンシルベニア州フィラデルフィアで開かれたスニーカーのイベントに登場。自身の名前をブランド名にした黄金のスニーカーを発売することを発表した。
「ネバ―・サレンダー(決して屈しない)」と名付けられたスニーカーには、大きな「T」の文字と星条旗がデザインされている。価格は399ドル(約6万円)、シリアルナンバー付きの1000足限定で販売された。そのうち少なくとも10足にはトランプ氏のサインが入っているという。
スニーカーは即完売し、すでに転売サイトでは定価の10倍以上の値段で取引されている。スニーカーのイベントには多くの若者が参加していて、トランプ氏は「君たちが投票に行くことで、この国の状況を好転させることができる」と訴えた。
スニーカーを販売するウェブサイトには「政治や選挙運動とは関係ない」と記載されているが、AP通信は、トランプ陣営の関係者らがスニーカーを宣伝していると報じている。
また、ニューヨークタイムズは発売されたスニーカーについて、「トランプ氏の価値観と選挙戦略のロードマップのようなものだ」と指摘した上で、「トランプ氏がライセンス料を受け取っている可能性が高い」と伝えている。