香港・区議選 投票率は過去最低の27.54% 選挙制度変更で有権者の支持十分に得られず
香港で10日に行われた区議会議員選挙で投票率は27.54パーセントと、過去最低となりました。選挙制度の変更により、民主派は立候補できておらず、制度変更に対する有権者の支持が十分に得られなかった形です。
香港の区議会議員選挙は日本時間の11日未明に締め切られ、投票率は27.54パーセントと前回の71.23パーセントから40ポイント以上低下し、過去最低となりました。
前回の選挙は、大規模な反政府デモが起きた2019年に行われ、民主派が8割以上の議席を獲得しました。しかしその後、中国政府が主導し言論統制が強まる中選挙制度の変更も行われ、今回の選挙では、全議席数の9割以上を占めていた直接選挙で選ばれる枠が2割以下に減少しています。
さらに、立候補には政府が任命する委員会の推薦が必要になり、民主派は立候補できていません。
香港政府トップの李家超行政長官は、「今回の選挙は『愛国者』により香港を統治するための最後の1ピースだ」と選挙制度変更の意義を強調しましたが、有権者の支持は十分に得られなかったとみられます。