【解説】潜水艇…酸素量は“残り約1日分” 「ナゼ不明に?」考えられる2つの原因…
豪華客船「タイタニック号」の残骸を見に行くツアーの潜水艇が消息不明になってから、日本時間21日夕方の時点で、約3日が経過しました。潜水艇に残っているとされる酸素の量は約1日分。必死の捜索が続いています。
◇迫る命のリミット
◇水中から“音”
◇考えられる2つの原因
以上の3点について詳しくお伝えします。
1912年に大西洋で沈没した「タイタニック号」を実際に見てみようと、小型の潜水艇で向かう観光ツアーがあります。アメリカの民間会社が1人「25万ドル」、日本円で約3500万円という超高額で行っています。
潜水艇の名前は「タイタン」と言います。乗客のツイートによると、現地時間の18日午前4時ごろに潜水を開始しました。そこから、約2時間半でタイタニック号までたどり着く予定でした。ところが、約1時間45分後に消息を絶ちます。
潜水艇「タイタン」には4日分、つまり96時間分の酸素が積まれていて、緊急事態に耐えられるように設計されているそうです。しかし、消息不明から約72時間が経過していて、残されている酸素は「約1日分」という厳しい状況です。
この潜水艇には5人が乗っています。海外メディアの情報をまとめると、過去に民間での宇宙旅行も経験したイギリスの富豪で冒険家のハーディング氏(58)、イギリス系パキスタン人の実業家ダウード氏(48)と、その息子(19)。フランス人の探検家ナルジョレ氏(77)は、タイタニック号の沈没現場へ35回以上向かい「ミスター・タイタニック」と呼ばれています。そして、操縦していたこのツアーの運営会社「オーシャンゲート」の最高経営責任者ラッシュ氏です。
タイタニック号は1912年、当時最大の客船として製造され、イギリスからアメリカへと向かいました。その初航海の途中に氷山に衝突して、沈没してしまいました。乗客乗員1500人以上が亡くなる悲劇として伝えられています。当時撮影された船内の写真を見ると、レストランだけでなくプールやジムも完備するほど、豪華な船でした。
海に沈んでいる現在も、内部が見られるようです。今回、消息不明になっている潜水艇のツアー会社が公開している映像では、111年前に沈没し、水深約4000メートルの深海に眠っているタイタニック号の姿を見ることができます。
運営会社が「シャンデリア」と言っている場所を見ると、シャンデリアが2つあるようにも見えます。かなり朽ちているようで、さすが100年以上たっていることをうかがわせるようでした。