ロシア大統領選で「電子投票」新たに導入も…“不正の温床に”危惧する声
ロシアの大統領選挙は、16日も投票が行われています。プーチン政権は絶対的な支持を演出するため、高い投票率も目指していて、その切り札の1つとして導入されたのが、「電子投票」です。しかし、“不正の温床になる”など危惧する声も上がっています。
プーチン大統領は15日、政府が盛んに利用を呼びかけた「電子投票」で1票を投じる姿を公開しました。
投票2日目を迎えましたモスクワ中心部の投票所です。投票所中には端末が設けられていて、電子投票もできるようになっています。
今回、当局はモスクワなどリベラル層が多い都市部と、前回、投票率が低かった地域を中心に、電子投票を導入しました。
しかし、独立系の選挙監視団体は、電子投票により、簡単に票の操作ができるようになったと批判しています。
選挙監視団体ゴロス スタニスラフ氏
「電子投票も採用された。全く不透明だ。私たちはテレビで流される数字を信じるか、信じないかだけだ」
また同じく投票率の向上を狙って取り入れた「3日間に及ぶ選挙期間」についても、選挙の監視という点では弊害が大きいといいます。
選挙監視団体ゴロス スタニスラフ氏
「投票期間が3日になった。これを監視するのは困難だ。ロシアには10万の投票所がある。これを3日間監視するには約30万~40万人が必要になる」
事前の予想通りにプーチン大統領が圧勝しても、それが公正な選挙によるものと言えるかどうか、厳しい目が注がれそうです。