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緊迫…あす「戦勝記念日」 “ハルキウではウクライナ軍反撃で大きく前進”米機関分析

2022年5月8日 12:21

ウクライナ政府は、ロシア軍に包囲され多くの民間人が取り残されていた南東部・マリウポリの製鉄所から全ての女性と子ども、高齢者の避難が完了したと明らかにしました。

ウクライナのベレシュチュク副首相は7日、マリウポリのアゾフスタリ製鉄所から「全ての女性と子ども、高齢者を避難させた」と明らかにしました。

ロシア国防省も、5日からの3日間で51人が救出され、製鉄所から民間人を避難させる活動は完了したと発表しています。

ゼレンスキー大統領「女性や子ども、300人以上の市民を製鉄所から避難させた」

また、ウクライナのゼレンスキー大統領も製鉄所から300人以上の民間人が避難し、現在、第2段階として、負傷者や医療関係者らの避難も準備していると明らかにしました。

ロシア軍は9日の「戦勝記念日」までに製鉄所の陥落を目指しているとみられ、ロイター通信は、ロシア軍が7日、製鉄所への侵入を試みて戦車などで攻撃したと伝えています。

また、首都・キーウを含むウクライナのほぼ全域で空襲警報が出されるなど緊迫した状態が続いていて、南部の要衝・オデーサでは7日、ミサイル6発が着弾しました。さらに、東部・ルハンシク州の村では、90人が避難していた学校にロシア軍が爆弾を投下したということです。

一方で、アメリカの政策研究機関はウクライナ軍が北東部のハルキウでの反撃で大きく前進し、今後数日から数週間のうちに、ロシア軍をロシア国境まで押し戻す可能性が高いと分析しています。その上で、ロシア軍が限定的に撤退する可能性があるとしています。