ロシア軍 東部支配拡大への動き強めるか
ロシア軍のウクライナ侵攻をめぐり、ロシア国防省は「東部ドンバス地方の住民の“解放”に集中する」と述べました。ウクライナ東部で支配を拡大する動きが強まる可能性があります。
ロシア国防省は25日、軍事侵攻後初めて、外国メディアの参加を認めた記者会見で、親ロシア派が支配するウクライナ東部での軍事的な成果を強調し、「第一段階の主な目標は達成された」と述べました。その上で、東部ドンバス地方の“解放”に集中する方針を明らかにしました。
作戦が計画通りだとアピールする狙いがあるとみられますが、ウクライナ軍の抵抗で首都キーウに進軍できない中、ロシア軍が今後、東部の支配の拡大に力を入れる可能性もあります。
この地域をめぐり、ウクライナ軍は“親ロシア派の支配地域とロシアが併合したクリミア半島を結ぶ一部の陸上ルートをロシア軍に掌握された”としていて、要衝となる都市マリウポリが陥落する可能性も高まっています。
マリウポリ市内には市民およそ10万人が取り残されていますが、イギリス国防省は26日、ロシア軍が自らの被害を抑えるために地上部隊による攻撃を控え、無差別な空爆や砲撃を繰り返しているとの見方を示しました。民間人の犠牲者がさらに増える恐れがあります。
一方、西部のリビウで先ほど爆発がありました。現地からの映像では、黒煙が激しく立ちのぼる様子が確認できます。
ロイター通信は地元当局者の話として、激しい爆発音が3回聞こえたと伝えていますが、被害など詳しいことは分かっていません。