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【新学期】学校に行けない子どもの受け皿 民間・行政に広がる「いろんな選択肢がある」受験勉強をする生徒も 福岡

2024年9月1日 19:06
【新学期】学校に行けない子どもの受け皿 民間・行政に広がる「いろんな選択肢がある」受験勉強をする生徒も 福岡
子どもの居場所

福岡市内のほとんどの小中学校などで8月27日、2学期の始業式が行われました。夏休み明けは学校に行きたくない気持ちになる子どもが増える傾向にありますが、そんな子どもたちの受け皿が広がっています。

8月27日、福岡市内では、小中学校と特別支援学校の139校で始業式が行われました。

■小学1年
「城島高原に行きました。大きい船で揺れるのに乗った。」
「テストで100点を取りたいです。」

同じく8月27日、新学期を迎えたのは福岡市西区にあるフリースクール「スタディプレイス」です。フリースクールとは、様々な理由で学校に行くことができない子どもたちが通う民間の学びの場です。

小学1年から高校3年のおよそ10人が通っていて、この日は夏休みの報告をしたあと、新学期の目標を立てていました。

スタディプレイスでは基礎学力だけではなく、海外の人とオンラインで交流したり金融の知識を学んだり社会に出て役立つ学習の場も設けています。

■中学1年
「授業っていうよりは、どちらかというと実習に近い感じです。わからなければ聞くみたいな。自分である程度決めて、自分で学習する。」

こちらの中学3年生の生徒は、高校受験に向けた勉強の真っただ中です。中学校に行けなくなり、去年4月からここに通っています。

■中学3年
「学校はちょっと苦だなと思った時もあって、ここに来ると楽しい。普通の中学校だと全員でまとめて一緒に学習するけれど、ここだと一人一人指導してくださるので。」

文部科学省の調査によりますと、福岡県内の不登校の児童・生徒の数は年々、増加傾向で、2022年度はおよそ1万5000人と過去最多となっています。

■NPO法人エデュケーションエーキューブ・草場勇一 代表理事
「もし学校に通えなくなった時に、 学校に通わせるという選択肢だけではなくて、学校じゃないところで学んだり体験をしたり、そういうなかで成長できる子どもたちもたくさんいると思うので。いろんな選択肢があるんだということを皆さんに知ってもらいたい。」

過ごし方は自由

民間だけではなく、行政も支援に乗り出しています。ここは、福岡県太宰府市のNPO法人が市の委託を受けて去年7月に開設した「ぎんももひろば」です。

■NPO法人ぎんともも・松田佑梨子さん
「フリースクールにも行けていないお子様を、学校のソーシャルワーカーの先生や市の子育て支援課から相談をいただいて受け入れています。」

ここでは平日の正午から午後8時まで、太宰府市内の小中学生を受け入れていて、毎日3・4人が利用しています。

■松田さん
「きょうは夜ごはんに生姜焼きなので、アルバイトさんたちと作っています。」

無料で利用でき、昼と夕方に食事を提供しているほか、スタッフが宿題を見ることもあります。ただ、時間割のような決まったスケジュールはなく、ゲームをしたりテレビを見たり、過ごし方は自由です。

少しづつ、人とふれあうことによって学校に行けるようになる子どももいるといいます。

■松田さん
「初めは全然、みんなといることもできなかったり、なかなか話せなかったりする子も、毎日来たり、みんなとご飯食べられるようになったり。学校にちょっとずつ行けるようになったり。フリースクールに行くようになったりという方はいらっしゃいます。」

子どもたちが抱える問題によっては、自治体の窓口や専門機関へのつなぎ役も担っていて、悩みがある人は気軽に相談してほしいと呼びかけています。

※FBS福岡放送めんたいワイド2024年8月27日午後5時放送放送

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