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”ご当地キャラクター”戦国時代、自治体・観光地の真価問われるPR…ポイントは若者の巻き込み

2025年3月23日 0:00
”ご当地キャラクター”戦国時代、自治体・観光地の真価問われるPR…ポイントは若者の巻き込み

2月に仙台市で開かれたマスコットキャラクターによる運動会。
プロバスケットボール89ERSの”ティナ”に、J2ベガルタ仙台の”ベガッ太”。

このようなキャラクター作りは、スポーツや企業だけでなく、自治体や観光地でも進んでいます。
その現状と今後についてお伝えします。

仙台市青葉区のぶらんど~む一番町商店街に、2月 姿を現したマスコットキャラクター。

子ども)可愛かった
お母さん)初めて見ました。何のキャラクターですか?

子ども)可愛かった
お母さん)子どもが一番惹かれるのかなと思うので。遠くから見て「あそこ行きたい」と言ってここ来たので、面白いなと思います

マスコットの名は、”エモドナル五世”。
商店街をPRしようと、実際に設置された時計をモチーフに誕生したキャラクターです。

この日は、月に一度 アーケード内で買い物客と触れ合うイベントが開かれていたのですが、いま、こうしたご当地キャラクターは各地に誕生しています。

例えば、蔵王の森に住む王様をイメージした蔵王町の”ざおうさま”
一目千本桜が楽しめる大河原町は”さくらっきー”

宮城県内の観光をPRする団体によると、県内35市町村にそれぞれ代表的なキャラクターがいます。

この状況について、ご当地キャラクターに詳しい地域経済学の研究者はー。

宮城大学・地域創生学類 佐々木秀之准教授
「2000年代に入ってより積極的になって、代表的なものだと”くまもん”などが出てきた。メリットは無形の部分。地域の子たちが自分の(地域の)ことを知ったり、行政が発信のツールにしたり、無形の部分の価値。自治体というのはモノを売るのではなくて、自治体の名前を売りたい」

県内でもそれぞれの自治体がご当地キャラを活用し、あの手この手でPRを進めるなか、佐々木准教授が成功例に挙げるキャラクターがいます。

中西アナウンサーリポート
「海の市にやってきました。ホヤぼーやのお菓子・グッズのラインナップ豊富。人気の高さがうかがえる」

それが、気仙沼市の観光キャラクター”海の子・ホヤぼーや”。
2007年、公募で集まった100通以上のアイデアから誕生したもので、いまでは全国各地から2000通を超える年賀状が集まるほどの人気ぶり。

市によると、これまで誕生したグッズはなんと1000種類以上。
その数は、毎年増え続けているそうです。

愛知から「目がつぶらでかわいい角が可愛い」
岩手から「ホヤはちょっと食べられないんですけど、かわいい角。ガチャガチャやりました。テレビの前に置きます」

県外からも大人気なホヤぼーや。
人気の秘密は、愛くるしさだけではないようです。

宮城大学・地域創生学類 佐々木秀之准教授
「(元々は)行政がデザイナーに発注してやり取りをして素晴らしいキャラクターが出てきていた。ただ、今は参加型でやらないと共感が生まれない」

ポイントとなるのは『参加型』の展開です。
市民や観光客との交流を図るだけでなく、去年からは気仙沼湾を1周するクルーズなども始めました。

気仙沼市・産業部観光課 小松萌さん
「ホヤぼーやに会うことを目的に、全国から気仙沼に足を運んでくださる方が多くなっていたり、SNSで発信してくださるコアなファンが増えている」

自治体ごとにキャラクターがいることが当たり前となった今、思うようなPRを進めるためにポイントになることとはー。

宮城大学・地域創生学類 佐々木秀之准教授
「(Qこれからの展望は?)若者を巻き込むことが重要なキーワード。デザイン、デジタルを取り入れることが若者たちの関わりを作ることになるので、デジタルを導入するのが最大のポイントだと思う」

もはやご当地キャラの戦国時代。
作るだけではなく、どのようにしてPRにつなげていくか。それぞれの自治体や観光地の真価が問われているのかもしれません。

最終更新日:2025年3月23日 0:00
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