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安倍元首相銃撃事件からまもなく1年 “統一教会”の解散命令は? 後継者は誰に? 集団指導体制移行に「待った」かかる

2023年7月7日 6:12
安倍元首相銃撃事件からまもなく1年 “統一教会”の解散命令は? 後継者は誰に? 集団指導体制移行に「待った」かかる

安倍元首相が銃撃・殺害された事件から8日で1年。改めて宗教と政治の関係に関心が高まる中、統一教会への“解散命令”はどうなるのでしょうか。そして混沌としているのが、党内最大派閥である安倍派の後継者選びの行方です。

■銃撃事件から1年…どうなる? 統一教会への“解散命令”と派閥の“後継者”

有働由美子キャスター
「安倍元首相が銃撃・殺害された事件から8日で1年となります。事件をきっかけに動き出した「世界平和統一家庭連合」いわゆる統一教会への“解散命令”はどうなるのか? また、安倍さんの“後継者”は誰になるか? この2点についてみていきます」

■質問権行使はこれまでに6回 教団への“解散命令”は?

有働キャスター
「まず、教団の問題です。文化庁が「質問権」を何度か使ってきましたが、小栗さん、その先の“解散命令”については、いまどうなってるんでしたっけ?」

小栗泉・日本テレビ解説委員
「はい。文化庁は、教団への“解散命令”を請求するのかどうか、これを判断するため献金の実態などについて去年11月から6回にわたって、教団に対して「質問権」を行使しています。最初の質問権に対してはダンボール8箱分の回答が教団から届いたのですが、6回目では届いたのは封筒1通と、小さめの紙袋2つでした」

有働キャスター
「約8か月たっていますが、このやりとりはいつまで続くのですか?」

小栗解説委員
「6日に改めて文化庁に聞いてみたのですが、7回目はあるのか、またいつ判断するのかなどの今後の見通しについては『予断を持ってお答えするということは差し控える』という答えでした」

■5人組による集団指導体制移行に「待った」をかけたベテラン組

有働キャスター
「一方、安倍さんの“後継者”は?」

小栗解説委員
「後継の派閥の会長選びは混沌としています。安倍派はいま100人という党内最大派閥です。当初、安倍派内では自民党の役員などを務める幹部5人(萩生田政調会長、西村経産相、世耕参院幹事長、高木国対委員長、松野官房長官)が集団指導体制に移行することを目指していたのですが、派閥運営にあたっている塩谷氏、下村氏などベテラン組らが、そこに『待った』をかけて、6日の総会では、8日の一周忌のあとに新体制を決める方針だけを確認したんです」

有働キャスター
「誰かひとりに絞ることは、できないということですか?」

小栗解説委員
「やはり『誰もが認める後継者がいない』というのもありますし、無理やり誰かに決めてしまうと派閥が割れて、最大派閥の数の影響力が、そがれてしまう恐れもあります」

■5人組と森元総理が会談 派閥内の混乱を歓迎する党幹部も

「こうした混乱を収めようと、派閥の元会長である森元首相の存在感が高まっています。6日夜、森元首相はこの5人と都内のホテルで会談をしました。森元首相は、集団指導体制に移行することを支持しています。この会談では今後の対応について協議されたものとみられます」

有働キャスター
「5人組に森さんですか」

小栗解説委員
「安倍派ではない岸田首相に近い自民党幹部からは『安倍派内が混乱しているほうが、政権にとっては都合がよい』といった指摘も出ています」

■宗教と政治の関係について考える節目 事件を忘れてはいけない

有働キャスター
「5人の集団指導体制になったとすると『総裁候補』選びも大変そうに思いますが、廣瀬さんはどう思われますか?」

廣瀬俊朗・元ラグビー日本代表キャプテン(「news zero」パートナー)
「まず“統一教会”について1年の節目にもう1回、宗教と政治の関係について考えなければいけないと思いました。安倍さんの事件については、あのような事件が二度と起こらないためにもきちんと議論して、資料化して、それを後世に残していってほしいなと思いましたね」

有働キャスター
「忘れてはいけないですね」

(7月6日放送『news zero』より)

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