政府は、福島第一原子力発電所事故を受けて指定した福島県内の５市町村（南相馬市の一部、田村市の一部、川内村、楢葉町、広野町）の「緊急時避難準備区域」を３０日夕方、約５か月ぶりに解除する方針。

　「市民の方に、まず庁舎から安心・安全を発信していく」－緊急時避難準備区域の解除を前に、南相馬市役所では３０日午前５時半から、市の職員約５０人が参加して庁舎の除染を行った。

　緊急時避難準備区域に指定された５市町村では、約２万８０００人が県内外で避難生活を送っている。その住民が故郷へ戻るには放射性物質への不安を取り除くことが第一のため、閉鎖していた学校などの除染も急がれる。しかし、除染の際に出る土の仮置き場の問題も解決しておらず、以前の暮らしに戻るためには多くの問題を抱えている。