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消費増税 民主党議論に区切り、なお反発も

2012年3月28日 18:57
消費増税 民主党議論に区切り、なお反発も

 消費税増税法案の民主党内の審査が、28日未明に打ち切られた。事前審査が打ち切りとなったことで党内議論に一定の区切りはついたものの、一部議員はなお反発している。

 輿石幹事長は28日午後、消費税増税に慎重・中間・推進、それぞれの議員と会談した。輿石幹事長はこの席で「今後もそれぞれの意見は聞き、政府・民主党の首脳で共有する。一致団結していこう」と述べた上で、27日夜に提示した案のまま閣議決定に向けた手続きを進める考えを示した。

 これを受け、28日夕方、首相官邸に党幹部が集まり、最終方針を確認。野田首相の強い意向を受けて、消費税増税法案は何とか年度内に閣議決定できるところまでたどり着いた。

 まとめ役の前原政調会長は今回、延べ8日間、ギリギリのタイミングまで徹底的に議論する方針を貫いた。この結果、中間的な立場にいた、増税に慎重な議員からも評価する声が上がっている。

 一方で、小沢元代表をはじめとする強硬な反対論は根強く残ったままだ。5月以降になるとみられる法案採決の時点で反対する可能性があり、今後も「火種」として残る。

 連立を組む国民新党の亀井代表は消費税増税に反対しているが、野田首相は30日、法案の閣議決定に踏み切る方針。

 亀井氏は28日も、「国民新党は、全議員が消費税(増税)問題には、聞かれれば反対です。(Q責任を持てない法案にはサインしないのか)できないでしょ。あり得ないですよ」と述べて強硬に反対しているが、国民新党の中には「閣議決定までは認めるべき」との声がある。

 一方で、亀井氏は東京・石原都知事らとの新党結成も目指しているため、連立政権から離脱するつもりなのではないかとの観測も出ており、駆け引きが続く見通し。