安保法制主要条文を了承 政治部長が解説
安全保障法制の与党協議が24日に開かれ、関連する法案の主な条文が了承された。日本の安全保障が大きく変わる事になる。日本テレビ政治部の伊佐治政治部長に話を聞く。
Q:一気に自衛隊の活動が広がる印象があるが、どうしてなのだろうか?
伊佐治政治部長「やはり軍備をどんどん拡大している中国の存在が大きい。尖閣諸島周辺の緊張が解けない。日本一国では平和を守れない今、いざというときに頼らざるを得ないアメリカとの同盟関係を強くしておくためにも、自衛隊の役割を今より重くする必要が出てきた。安保法制とセットで来週決まる新しい日米ガイドラインでも、尖閣諸島で有事があれば、自衛隊が主体的に作戦を行う事になっている」
Q:これまでより緊迫感が高まる事になる。
伊佐治政治部長「日本だけではなく国際的な活動を拡大しなければいけない理由も、アメリカが新しいガイドラインではこれまでより『グローバルな協力』を求めてきた事も背景にある」
Q:ただ、広がりすぎるのも心配だ。何か歯止めはあるのだろうか?
伊佐治政治部長「すぐその時がきてもおかしくない、戦時中の後方支援の活動では、派遣前に例外なく国会の承認が必要になっている。もし派遣に問題があれば、国会議員が国民を代表して止める事ができるわけだ」
Q:政府・与党の説明はこれで十分だろうか?
伊佐治政治部長「当事者となる自衛隊員からは『任務を果たす覚悟はある、ただ何をする事になるのかよく分からない』との不満も聞こえてくる。政府内には『事と次第によっては血を流す覚悟も必要になってきた現実を国民に率直に語るべきだ』との声もある。政治の責任として納得のいく説明が求められている」