福島氏「戦争法案」発言 修正せず議事録へ
社民党の福島副党首が、今月1日の参議院予算委員会で、政府が進める安全保障法制を「戦争法案」と呼んだことに対し、自民党が発言の削除・修正を求めていた問題で、岸予算委員長は28日、発言通り議事録に載せることを決めた。
今月1日に開かれた参議院の予算委員会で、社民党の福島副党首は、政府が進める安全保障法制の関連法案について「戦争法案」と表現した。これに対し安倍首相は、「レッテルを貼って議論を矮小(わいしょう)化するのは甘受できない」と反論し、自民党も議事録の修正などを求めていた。
このため、発言から1か月近くたった28日まで議事録が公開されない状態が続いていたが、参議院の岸予算委員長は28日、与野党の筆頭理事を呼び、議事録の公開を重視して、委員長の判断で、戦争法案との発言は修正せずに議事録に記載する考えを伝え、双方とも了承した。
社民党の福島副党首は国会内で記者団に対し、「言葉狩りであり、表現の自由に対する侵害だ。なぜ不適切と言って削除修正要求をしながら取り下げたのか理由を聞きたい」と述べた。