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拉致「調査にしばらく時間」政府の対応は?

2015年7月3日 19:45
拉致「調査にしばらく時間」政府の対応は?

 北朝鮮が拉致被害者を含む日本人行方不明者の全面的な調査を行うとした「特別調査委員会」を設置してから4日で1年となるが、北朝鮮が2日夜、「調査には今しばらく時間がかかる」と日本政府に連絡をしてきたことがわかった。連絡を受け、政府は今後、どう対応していくのか。政治部・鳥羽博剛記者が報告する。

 被害者の家族の一部や自民党内からは制裁の強化を求める声があるが、政府はただちには制裁強化はしない方針。安倍首相は「対話と圧力」を強調したが、制裁の復活や強化には触れず「北朝鮮から具体的な動きを引き出すため、岸田外相らに働きかけを強化するよう指示した」と述べるにとどめた。

 拉致問題を担当する政府関係者は「制裁を強化したら交渉の扉を閉められる可能性もある。こういう交渉は粘りが必要だろう」と話している。

 政府は「北朝鮮への働きかけを強めていく」としているが、事態が進展する見通しはなく、難しい状況は変わっていない。