安全保障関連法案を審議する参議院安保法制特別委員会では、防衛省の内部資料をめぐって先週から審議が中断していたが、１９日、約１週間ぶりに再開され、中谷防衛相が陳謝した。

　委員会で中谷防衛相は、内部資料をめぐって審議が滞ったことを陳謝する一方、資料の作成自体は問題ないとの認識を示した。

　中谷防衛相「防衛省の作成した資料によりまして、本委員会での審議が滞る結果になったことについておわびを申し上げます」「対外公表を行うことを前提に作成されたものではなく、そのような資料が外部に流出したことは極めて遺憾であると考えています」

　資料について中谷防衛相は、安保関連法案を分析・研究して自衛隊員に内容を周知するよう自らが指示し、今年５月下旬に作成されたことを明らかにした。

　これに対して共産党・小池政策委員長は、中谷防衛相が先週、「安保関連法制の今後の方向性については法案成立後に検討を始めるべきものだ」と答弁したことと矛盾しているなどと追及した。

　中谷防衛相は、「法案成立前でも分析研究は必要だ。今回は法案成立後の検討課題の洗い出しをした」などと説明した。