消費税率を再来年４月に１０％に引き上げる際に導入する軽減税率について、自民・公明両党は外食を除いた食料品全般を対象に１兆円規模の減税を行う方向で最終調整を続けている。

　軽減税率の対象について、自民・公明両党の幹事長は１０日も都内で協議した。両党は外食を除く食料品全般を対象に１兆円規模の減税を行うことで調整している。

　しかし、公明党幹部は「自民党側が外食との線引きがあいまいになることを気にしている」と話していて、ファストフード店のテークアウトが外食にあたるのかなど線引きの問題で混乱が生じないよう、詰めの協議が続いているもよう。また、１兆円規模の財源をどう手当てするかも焦点。一方、食品以外に宅配を中心とした新聞も対象に含める方向で検討されている。

　交渉にあたっている自民党幹部は１０日、「大きな方向転換があったのでもう少し時間がかかる」と話していて、決着は１１日以降にずれ込むことになる。