来年度防衛予算案 5兆円超は史上初
政府が24日、閣議決定した来年度予算案で、防衛予算は今年度から約1.5%増えて5兆541億円となった。5兆円を超えるのは史上初めて。
第二次安倍政権の発足後、防衛予算は4年連続で増加していて、来年度は初めて5兆円を突破する。
強引な海洋進出を進める中国を念頭に、日本周辺の海域での安全を確保するため、哨戒ヘリコプター17機の購入費用、1026億円や、新たな早期警戒機E2Dを1機、260億円で購入することなどが計上されている。
また、離島への攻撃に対応するため、新型の戦闘機F35を6機、新型輸送機オスプレイを4機購入する。
一方、沖縄のアメリカ軍普天間基地の移設を巡っては、移設先となる名護市内の辺野古、久志、豊原の3つの区への補助金として7800万円が計上され、今年度から倍増となった。
補助金は運動公園や備蓄倉庫の整備費用などにあてられるものだが、今年度から移設に反対している名護市を通さずに直接、補助金の交付が行われている。
金額の倍増について政府は、「3区からの要望などをふまえて判断した」としているが、3区への直接支援を加速することで、名護市をけん制する狙いもあると見られる。