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ポイントは「家計」 与野党論戦を解説

2016年1月8日 17:58
ポイントは「家計」 与野党論戦を解説

 国会では8日から、衆議院の予算委員会で与野党の本格論戦がスタートした。安倍政権に対して民主党はどんなテーマで追及したのか、国会記者会館から青山和弘解説委員が解説する。

 初日の8日は、民主党は枝野幹事長ら論客が質問に立った。ポイントは「家計」。国民の家計に関わる問題を集中的に取り上げた。

 特にやり玉に挙げたのが消費税の軽減税率。軽減税率と言っても、税率は8%のままであることから、あえて「据え置き税率」という言葉を使って追及した。

 枝野幹事長「据え置き税率が、消費税率引き上げにともなう低所得者対策と位置づけられているという認識でよろしいのでしょうか」

 安倍首相「(軽減税率は)高所得者のみを、その適用対象から除外することは困難であって、その意味で、低所得者対策としてはどうなのかというご指摘があることは承知しておりますが、いわば痛税感を緩和するということにおいては効果があると」

 民主党・山井議員「もちろん、税金は安いにこしたことはないんです。誰でも安かったら喜びますよ。問題はそのために1兆円、医療・年金・介護・子育てを今後、切らねばならなくなるということです」

 安倍首相「そんなこと、我々、何も決めていませんよ。そうはなりませんよ、実際に」

 民主党の追及の狙いは、夏の参議院選挙を見据えて、有権者の生活にダイレクトに影響がある問題に重点を置く戦略だ。軽減税率の問題をはじめ、所得の低い高齢者一人あたり3万円の「臨時給付金」の是非、また、国民生活はアベノミクスで本当に豊かになったのかなどを巡って、今後も激しい議論が予想される。