昭恵夫人、防潮堤「造らないでほしい」
安倍首相の夫人・昭恵さんが8日夜、東京都内で講演を行い、東日本大震災の被災地の沿岸の防潮堤について、「いらないものは造らないでほしい」と訴えた。
安倍昭恵夫人「海が見えなくなることによって、海の近くに住んでいるという意識もなくなってしまうので、もしかしたら次に津波が、大きい津波が来たときに逃げ遅れて、防潮堤があるにもかかわらず、多くの人が亡くなるということも考えられるんですね」
また、昭恵夫人は、「防潮堤によって景観も失われ、生態系が変わってしまうこともある」などと指摘した。
政府は、東日本大震災の被災地の沿岸部の防潮堤について、全長約400キロメートル、費用は約1兆円を予定しており、全額を国が負担することにしている。
昭恵夫人は、「住民の中にもやはりいらない、あるいはもっと低くしてほしいという意見があっても、一度、決まったものがどうにも動かないのがこの国の仕組みだ」と批判した。
その上で、「いらないものは造らないでほしいし、1回決めても、必要なければ勇気を持って、そう言える社会にしてほしい」などと述べた。