対北独自制裁 今週中にも閣議決定で調整
政府は、北朝鮮に対する日本の独自制裁について、国連安全保障理事会での制裁決議の採択を待たず、今週中にも閣議決定する方向で調整している。
具体的には、北朝鮮の国籍を持つ人の原則入国禁止など、2014年に解除した制裁の復活を軸に、新たに北朝鮮に寄港した船舶の検査の拡大など、より強い内容を追加することも検討されている。しかし、ある政府高官が、「拉致問題を巡る交渉の窓口が閉ざされてしまう可能性もある」と話すなど、制裁をどこまで強化するかには慎重論もある。
一方、政府は国連安保理での制裁決議の採択に向けて国際社会との連携を強めているが、慎重な姿勢を崩していない中国とはいまだに電話外相会談も行えないまま。
岸田外相「我々は対話のドアはいつもオープン。中国側からは『多忙である』と聞いている」
岸田外相は首脳同士の電話会談についても、「何も検討していない」と話している。