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日中外相が直接会談 王毅外相は時折笑顔も

2016年8月24日 18:35
日中外相が直接会談 王毅外相は時折笑顔も

 今月上旬から沖縄県の尖閣諸島周辺で中国公船の領海侵入が相次いで以降、初めて、日本と中国の外相が直接会談した。会談が行われた外務省前から、矢岡亮一郎記者が伝える。

 中国の王毅外相は会談後、尖閣諸島の問題について「かなりの時間を割いた」と述べつつ、時折笑顔で記者団に対応した。

 王毅氏は尖閣諸島の問題について、「ほぼ正常な状態に戻っている。双方の努力を通じて、海における食い違いをコントロールしなければならない」などと述べた。また、日中間で協議を進めている海空連絡メカニズムについて、早期の合意に意欲を示した。

 これに対し、岸田外相は24日午後、記者団に対し、「日本側の考えを明確かつ直接的に伝えた。事態の完全なる沈静化と再発防止を強く求めた」などと述べた。

 一方、会談で印象的だったのは、カメラの前では硬い表情だった王毅氏が、撮影が止まると笑顔を見せたこと。王毅氏は、駐日大使を務め、日本語も話す知日派だけに、中国の国内で「弱腰」とみられないように表情を使い分けるという難しい立場もうかがえた。