自衛隊に初「駆けつけ警護」任務付与
南スーダンでのPKO(=国連平和維持活動)をめぐり、政府は15日の閣議で自衛隊の部隊に「駆けつけ警護」の新たな任務を与えることを決めた。
安保関連法にともなう新たな任務を自衛隊に初めて与えることについて、稲田防衛相は国際貢献の意義を強調した。
稲田防衛相「自衛隊の国際平和協力活動の良き伝統を守りながら、創造の精神を持って南スーダンの平和と安定のため活動するよう期待をいたしております」
「駆けつけ警護」は離れた場所にいるNGO職員や他の国の軍隊などが襲われた場合に武器を使い助け出すもの。今も各地で衝突が続く南スーダンでの駆けつけ警護について、政府は「リスクを伴う」として、部隊の活動地域を首都である「ジュバ及びその周辺地域」に限定し、緊急の場合などにのみ行うと説明している。
また政府は自衛隊が他国軍と共同で宿営地を守る「宿営地の共同防衛」についても、任務を付与する方針を確認した。
一方、首相官邸前では15日朝、閣議決定に反対するデモが行われ、新任務を付与した理由を説明してほしいという声もきかれた。新たな任務を行う部隊は今月20日に出発する予定だが、現場の隊員は任務と安全確保の間で、厳しい判断が求められる可能性もある。