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「カジノ解禁法案」公明党は対応に苦慮

2016年12月1日 18:18
「カジノ解禁法案」公明党は対応に苦慮

 先月30日に審議入りした日本でカジノの合法化を目指す「カジノ解禁法案」について、自民党は2日、衆議院の委員会で採決する方針。これに対して同じ与党の公明党が対応に苦慮している。国会記者会館から青山和弘記者が伝える。

 公明党内には「ギャンブル依存症対策はきちんとできるのか」などと法案への慎重意見が根強くある。

 公明党・漆原中央幹事会会長「私は結論を急がないで、しっかり議論すべきだと思っています」

 その一方で、「ビジネスチャンスにもなる」との賛成論や、同じ与党の自民党と足並みをそろえるべきだとの考えもあり、2日、自民党が委員会採決に踏み切った場合に党としてどう対応すべきか、執行部が協議している。

 一方、党内に賛否両論を抱える民進党も1日、法案審議の進め方に問題が多く、党として賛否の結論を出す段階に至っていないとして意見集約を見送った

 民進党・蓮舫代表「何をこんなに急いでおられるのかと憤っております」

 民進党は2日に採決となれば欠席する方向で検討している。

 カジノ解禁法案は、日本維新の会が成立を強く求めている。大阪に誘致して、地域経済の活性化につなげる狙いだ。しかし、法案が年明けの通常国会に先送りとなれば、また成立が不透明になる。自民党が採決を急ぐ背景には、憲法改正などで協力を期待する維新の会への配慮がある。カジノ解禁法案を巡っては、各党の思惑が渦巻いている。