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プーチン大統領、日本に独自の外交方針迫る

2016年12月14日 0:50

 ロシアのプーチン大統領は、日本テレビと読売新聞のインタビューに対し、ウクライナ問題をめぐる日本からの制裁を批判し、一部を解除しない限り、北方領土問題の進展は見込めないとの認識を示した。

 プーチン大統領はインタビューで、「日本はロシアへの制裁に加わりました」「繰り返して言いたいです。日本が欧米とともに制裁を続けたままで、ロシアとの関係正常化を進められるんでしょうか」と述べた。

 日本がアメリカなどG7各国と足並みを揃えて行っている対ロシア制裁を繰り返し批判し、解除の検討を暗に求めた。国際社会との協調に背を向けてでも、日本が独自の外交方針をとるべきと迫った形。

 また、プーチン大統領は、今年5月に安倍首相が提案した「新たなアプローチ」について、経済協力にとどまらず、日本との安全保障協力も含めた総合的なパッケージとして受け止めていることを明らかにした。

 北朝鮮の核兵器やミサイル開発を念頭に、安全保障面でも日露が協力すれば、両国の信頼関係が強まり、領土問題の解決につながるとの認識。

 日米同盟を外交の基軸とする日本に対し、ロシアとの信頼関係をより重視するよう転換を迫るもので、15日の首脳会談でも焦点の一つとなりそうだ。