安倍首相、一連の外交日程終了 成果と課題
安倍首相は、トランプ大統領との首脳会談など一連の外交日程を終え、訪問先のアメリカ・フロリダ州を出発した。成果と課題について現地から平本典昭記者が報告する。
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今回の訪問で、安倍首相は、海外の首脳としては初めてトランプ大統領から別荘に招待を受け、共にゴルフをプレーするなど「異例の厚遇」を受けた。
両首脳は会談で、経済関係や日米同盟を強化する方針を確認したほか、ゴルフ中にはロシアや中国、北朝鮮などの国際情勢について意見交換をするなど、濃密な時間を過ごした。
トランプ大統領「非常に良い時間だった。お互いをとてもよく知ることができた」
日本側が事前に一番懸念していたのは、トランプ大統領から貿易や安全保障問題などで直接、注文がつくことだった。しかし、安倍首相は周辺に、「全くなかった」と話しているということで、日本側は「大成功だった」と評価している。
一方、アメリカ国内では厳しい見方も出ている。アメリカメディアからは、「こんなに大統領におべっかを使う首脳はみたことがない」という声が出ている。地元局の記者を取材すると、「仲良くなりすぎたことで、トランプ大統領を今後批判しづらくなった」と警鐘を鳴らしていた。
今回培った首脳間の蜜月関係は、今後の日米関係をさらに強化する「可能性」と、トランプ政権が抱えるリスクを日本も背負う「危険性」を伴うものといえそうだ。