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駆け付け警護危険任務と認識か 防衛相追及

2017年2月17日 17:00
駆け付け警護危険任務と認識か 防衛相追及

 衆議院予算委員会で、民進党の辻元議員は、南スーダンで新たに与えられた駆け付け警護にあたっている自衛隊員が死亡した場合などに支給される金額が増えたのは、駆け付け警護が危険な任務だと認識しているからだと稲田防衛相をただした。

 辻元議員の指摘に対して、稲田防衛相は「リスクの増減という観点ではなくあくまでも新たな任務への対応だ」と強調した。

 民進党・辻元清美議員「危険は増大されませんと言いながら、(死亡時などに支給される)賞じゅつ金が駆け付け警護については9000万円に上がっている。(今までは)普通の任務が6000万円だったけど、危険だから9000万円に上げたと思いませんか、いかがですか」

 稲田防衛相「新たな任務を付与したら、それだけ足し算的に危険リスクが増えていくというものではありません。今回の国際平和協力手当や賞じゅつ金の充実はリスクの増減という観点ではなく、あくまでも、いわゆる駆け付け警護という新たな任務が付与されることに対応するものでございます」

 また、辻元議員は、去年7月から8月にかけて南スーダンの21か所で戦闘があったと稲田防衛相には説明があったのに対して、自衛隊員の家族には、「2か所」と説明していたと指摘した。稲田防衛相は「家族への説明が本当にそうだったのか、確認しないと正確な答弁ができない」と述べるにとどまった。

 また、民進党の山尾議員は「共謀罪」の趣旨を盛り込んだ「組織犯罪処罰法改正案」をめぐって法務省が示した「正当な活動をしていた団体が犯罪を行う団体に一変した場合は処罰対象となる」との政府統一見解について、「一般の市民であっても認定されれば処罰の対象にあたる。首相はずっと一般の人は対象にならないと言ってきたのにこの矛盾をどう説明するのか」とただした。

 これに対して、安倍首相はオウム真理教の例を挙げ「犯罪集団に一変した段階でその人たちが一般人であるわけがない。これは明確だ」と反論した。