大阪の学校法人「森友学園」の問題。これまで、森友学園をめぐる裁判などに関わったことはないと明言していた稲田防衛相が１４日朝、一転して夫の代わりに裁判に出廷した可能性があることを明らかにした。

　稲田防衛相は「森友学園の裁判を行ったことはない」というこれまでの答弁については「記憶に基づいたもので虚偽の答弁ではない」と釈明した。

　稲田防衛相（１４日）「担当の夫の都合がつかずに代わりに出廷したことがあるのではないかと私は今、推測はいたしております。全く記憶にはありません。私の記憶に基づいた答弁であって虚偽の答弁をしたという認識はありません」

　さらに稲田防衛相は「政治家としての責任を取るということはない」と述べた。稲田防衛相は１３日、「虚偽」という言葉も使って森友学園の裁判を行ったことはないと強調していた。

　稲田防衛相（１３日）「ご夫妻が私に法律相談をしていただいたとか顧問をやってもらった、全くそれは虚偽であります。実際に裁判を行ったことはないということでございます」

　野党側は「国民の信頼が失われる」として稲田防衛相の辞任を求めていく方針。

　民進党・山井国対委員長（１４日）「これまでの稲田大臣の森友学園との関係に関する答弁が虚偽であった、虚偽答弁であったというならば辞任に値します」

　一方、菅官房長官は安倍首相と共に稲田防衛相から説明を受けたことを明らかにし、大臣の進退については「全く問題ないと思っている」と強調した。ただ自民党内からも「閣僚としての資質に乏しい」との厳しい声もあがっている。