【解説】日米首脳会談 注目のシーンは? 担当記者に聞く
アメリカを国賓待遇で訪問している岸田首相は、バイデン大統領と首脳会談を行いました。また、バイデン大統領夫妻が主催する公式晩さん会も開かれました。
現地で取材する担当記者2人に注目のシーンを聞きました。
鈴江奈々キャスター
「首脳会談や晩さん会を岸田首相側の目線、そしてバイデン大統領側の目線でそれぞれ一番近くで取材している記者にぞれぞれ注目シーンと背景について聞きます。まずは、岸田首相に同行取材している政治部官邸キャップの平本さん、取材する中で一番印象に残った場面はどこでしたか?」
政治部官邸キャップ 平本典昭記者
「私が一番印象に残った、注目したシーンは晩さん会の挨拶で会場の笑いをとった後の岸田首相の笑顔です。ちょっと“どや顔”にみえました。乾杯の挨拶で『スタッフから挨拶は短すぎても文句を言う人はいないと言われた』と。つまり『短ければ短いほどよい』と会場の笑いをとったシーンです」
「実際の挨拶の長さを計ってみたらバイデン大統領は4分弱、一方、岸田首相は約6分45秒と短くはなかったのですが、この時だけでなくアメリカ訪問中の岸田首相は笑顔が多い印象です」
「10日は大統領専用車『ビースト』の中でバイデン大統領と2人で撮影した笑顔の写真。白い歯を見せて口角も上がった岸田首相の笑顔が本当に印象的でした。同行している関係者も『バイデン大統領のおもてなしもあってか、首相は終始笑顔だった』と話しています」
「しかし、周辺を取材すると、この笑顔の裏には岸田首相が抱えている『苦しさ』がにじみ出ているということを感じました」
鈴江キャスター
「続いてワシントン支局長の山崎さん、バイデン大統領の注目シーンはどこでしょうか?」
ワシントン支局長 山崎大輔記者
「私が注目したのは、晩さん会で乾杯の挨拶をした岸田首相に声をかけたシーンです。挨拶で笑いをとった岸田首相に『グッジョブ』と声をかけたんですが、2人の親しい関係を象徴するようなやりとりにみえました」
「アメリカ政府高官は、『今回は大統領選目的だとかいろいろ言われているが、良好な日米関係を前面に出して悪いことは何もない』と強調していました。大統領選では高齢批判にさらされている81歳のバイデン大統領ですが、11日も共同会見や晩さん会で言い間違いや転倒したりしないか懸念されていましたが、今回は無難にこなした印象です」