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【全文】「節電ポイント」参加家庭に2千円相当付与 官房副長官会見(6/24午前)

2022年6月24日 13:53
【全文】「節電ポイント」参加家庭に2千円相当付与 官房副長官会見(6/24午前)

木原官房副長官は24日午前の会見で、政府が導入を検討している節電に協力した家庭などへのポイント付与制度について、参加した家庭には2000円相当のポイントを付与し、さらに電力会社の独自ポイントへの上乗せを検討する考えを明らかにしました。

<会見トピックス>
▽節電ポイント

▽火力発電所の再稼働

▽知床観光船事故

▽核禁止条約締約国会議

▽岸田首相G7・NATO首脳会議出席

▽消費者物価指数

▽ウクライナEU加盟候補国認定

▽尼崎市情報流出

会見の概要は以下の通りです。

――節電ポイントについて。

昨日の会見では「電気代負担軽減を十分実感できる水準で付与することを検討している」ということだったが、政府の上乗せ想定金額など検討状況は。

○木原官房副長官
昨日もお答えしたところでありますけれども、日本全体の電力コスト削減をし、さらには、緊急時の需給逼迫にも備えるというために関係事業者の最大限の協力を得つつ、まずは節電プログラムにご参加いただく家庭に2,000円相当のポイントの支給を開始し、その後、家庭や事業者がもう一段の節電をいただいた場合に電力会社の節電ポイントに国がさらに上乗せ支援をする、そうした方向で経済産業省において検討しているというふうに承知をしております。

昨日申し上げましたが、こうした措置を通じて実質的に電気代負担を軽減するということを目指していきたいというふうに思います。

――節電ポイント。

気温が上がる夏の電力需給逼迫すると予想されるが、いつ頃までに開始できる見通しか。

またそのポイントの予算措置について規模感は。

○木原官房副長官
詳細につきましては、経済産業省において検討中、ということでありますので、その時期につきましては、準備が整い次第、速やかに進めていきたいと思います。

それから予算のお話がございました。

先ほど申し上げましたように、まずこの節電プログラムにご参加いただくご家庭に2,000円相当のポイントの支給、これを開始し、そののち、電力会社の節電ポイントに国が上乗せをする形で支援をするということでありますので、当然国からの予算措置というのが必要になります。

しっかりとした予算措置を、財源を確保していきたいと、このように考えております。

――電力需給の関連。

老朽化により停止した一部の火力発電所が再稼働されるということだが、時期、電力需給逼迫への効果、安全対策など政府の見解があれば。

○木原官房副長官
はい、ご指摘いただきましたようにこの夏の電力需給に向けて、安定供給に必要な予備率3%を確保していたところでありますが、政府として、さらなる供給力向上のため、追加の供給力公募を行い合計135万キロワットの供給力の確保を行ったところであります。

これらの電源は7月から稼働することとなっておりますので、予備率は更に改善が見込まれるということでございます。

引き続き電力の安定供給に向けて万全を尽くしていきたいというふうに思います。

――いま予算措置が必要と言ったが、予備費なのかどうか。

○木原官房副長官
はい、具体的な対応については、これからしっかり検討していきたいというふうに思いますが、いずれにしても国がきちっと支援をするということでありますので、財源は必要になりますから、5.5兆の予備費等も含めてしっかり検討していきたいと思います。

――知床観光船事故の関連。

5月に国後島で発見された男女2人のご遺体について乗船者のDNA型と一致との報道。

事実関係は。

身元確認に時間を要した理由や、引き渡しの時期・方法の検討状況は。

○木原官房副長官
(質問が)3点ございましたが、まず報道につきましては承知をしております。

そして昨23日木曜日夕刻ロシア側から外交ルートを通じまして、日本側から提供した行方不明者のDNA情報が、ロシア側が発見したご遺体2体のDNA情報と一致したとの情報に接したところであります。

ただ正式な当局からの回答は追って所管にて行うという旨の連絡があったところであります。

人定事項などこれ以上の詳細は差し控えさせていただきますが、1日でも早くご遺体の引き渡しを実現できるよう、引き続きロシア側と調整を進めてまいります。

また具体的な引き渡し時期、方法といったようなご質問ありましたが、現時点でロシア側との間でご遺体の具体的な引き渡し時期や方法について一致できているわけではありませんが、先ほど申し上げましたように、1日でも早くご遺体の引き渡しを実現できるよう引き続きロシア側と調整を進めてまいります。

それから時間を要したというご指摘もございましたが、身元の確認につきましては、ロシア側から事故の行方不明者のDNA情報の提供について要請があり、これに対してご家族の協力も得て、6月9日に外交ルートを通じてロシア側にDNA情報を提供したところであります。

このDNA情報をもとに、ロシア側が調査を進め、先ほど申し上げましたが昨23日夕刻ロシア側から、連絡があったということであります。

くり返しになりますが1日でも早くご遺体の引き渡しを実現できるよう、ロシア側と調整を進めていきたいと思います。

――日露関係悪化が身元確認に時間を要したことに影響を与えたのでは。

今後の遺体引き渡しで、日露関係の悪化があるなかでの課題は。

○木原官房副長官
こうした人道的な課題について、日露の関係悪化というものが影響したというふうには承知をしておりません。

いずれにしても速やかにこのご遺体の引き渡しを実現できるようロシア側と調整を進めていきたいと思います。

――ウィーンで開催の核兵器禁止条約締約国会議について。

会議がまとめた宣言では、核の傘の下にある同盟国についても核兵器への依存を減らすための真剣な措置を講じていないことを深く憂慮するとの言及。

受け止めは。

○木原官房副長官
ご指摘の点は承知をしておりますが、わが国は核兵器禁止条約第1回、締約国会合には参加しておりませんので、同会合の結果等について、コメントすることは差し控えたいと思います。

いずれにしても、我が国としてはまずは、国際的な核軍縮不拡散体制の礎石である、NPTの維持強化に向けて8月に開かれるNPT運用検討会議で意義ある成果をおさめられるよう全力を尽くしていくと。

その上で唯一の戦争被爆国として核兵器のない世界に向けて現実的な取り組みを進めていきたいと、このように思います。

――総理の外遊。

今回の外遊でどのような成果を期待しているのか。

また参院選中だがメンバーではないNATO首脳会議に出席。

国政選挙中にこれだけの期間、国外に出るのは異例だが、どういった判断があったのか。

○木原官房副長官
ご指摘いただいたとおり、岸田総理は26日からのG7サミットに出席をいたします。

今回のサミットはロシアのウクライナ侵略に対し、G7の結束を確認すると、極めて重要な機会であります。

またインド太平洋を含む地域情勢、世界経済や気候変動といった、重要課題についてG7の首脳間で率直な議論を行う予定だということになっております。

日本としても来年の議長国として議論に積極的に貢献していきたいというふうに思います。

またNATO出席についてもお話がありました。

ご指摘のNATO側の招待を受けて28日から日本の総理大臣としては史上初めて、NATOの首脳会談に出席をいたします。

国際社会がまさに歴史の岐路に直面するという中であります。

欧州とインド太平洋の安全保障、やはりこれは切り離せないという認識のもとでロシアのウクライナ侵略への対応、そしてまた自由で開かれたインド太平洋の実現に向けて同志国やNATOとの連携を強化する、そういう機会にしていきたいというふうに考えます。

いずれの会合につきましてもG7をはじめとする同志国との連携を確認する上できわめて重要な機会であると、このように認識をしております。

――初めて出席するNATO首脳会議で、日米韓首脳会談を行うとの情報があるが検討状況は。

○木原官房副長官
今ご指摘いただいた報道につきましては、承知をしておりますが、ご指摘の会合について現時点で何ら決まっていないということでございます。

――消費者物価指数は生鮮食品を除いた指数が2か月連続で2%を超えたが、どう評価分析するか。

物価上昇に対する今後の対応方針は。

○木原官房副長官
ご紹介いただいたとおり、本日公表されました、5月の消費者物価指数は総合で前年同月比2.5%、生鮮食品を除く総合で前年同月比2.1%ということになったということでございます。

これは引き続きウクライナ情勢等に伴って、電気代やガソリンなどのエネルギー、そして食料が上昇したことによるものと、このように報告を受けております。

こうした物価の高騰がマインドの悪化、実質購買力の低下といったことを通じて民間消費や企業活動を下押しするなど、景気の下振れリスクには十分注意する必要があると考えております。

従いまして政府としてはまずは小麦粉等の食品原材料や肥料飼料等の価格高騰対策、そしてまた、エネルギー価格の抑制策を含む事業規模13兆円の総合緊急対策を着実に、そしてかつ迅速に実行していきたいというふうに思います。

その上でさらなる取り組みについて、先日21日の物価動向に関するヒアリング及び物価・賃金・生活総合対策本部の初会合において総理から食料品の生産コストやエネルギー価格への対応、また地域の実情に応じた取り組みに対する地方創生臨時交付金を活用した支援などについて具体的な方針を取りまとめたところでありますので、これに基づいて関係省庁において個別の政策内容を順次具体化をし実行に移していくと、 こうしたことでこれまでの対策と相まって、切れ目のない対応を着実に行ってまいりたいとこのように考えます。

――参院選では野党が物価高を争点に批判を強めることが予想されるが選挙情勢への影響は。

○木原官房副長官
はい、選挙情勢について私の立場でお答えすることは控えたいというふうに思います。

いずれにしても政府としては昨年、79兆円の補正(予算)を作り、そしてこの当初予算も過去最大規模であります。

そして先ほど申し上げた。

13兆円の総合緊急対策も講じてきておりますし、その上で、物価・賃金・生活総合対策本部で、さらなる措置についても順次具体化をしていくということでありますので、この物価の問題について切れ目なく、そして迅速に引き続き対応していきたいと思います。

――ウクライナのEU加盟候補国認定について。

ウクライナとモルドバを候補国認定することを決定。

受け止めは。

ウクライナ侵攻はきょうで開始から4か月。

長期化が指摘されるなか、停戦などに向けてどのように取り組むのか。

○木原官房副長官
EUの加盟についてですが、現地時間23日に開催された欧州理事会におきまして、EUがウクライナそしてモルドバに加盟候補国の地位の付与を決定したと、このように承知をしております。

今後、加盟交渉に向けたプロセスが開始されるものというふうに理解を承知をしております。

EUがロシアによる侵略を受ける、ウクライナそして人口比で見ますと最大の避難民をうけいれているモルドバについて連帯を示したものだということかと思いますので、歓迎をしたいと思います。

停戦については、ロシアに一刻も早くまずは侵略をやめさせて、その上で対話への道筋をつくると、このために今一番必要なことは国際社会が結束して強力な対応、制裁措置を講じながら、ロシアに侵略されているウクライナをしっかり支援していくことだとこのように考えます。

――尼崎市の情報紛失。

委託先の業者が全市民46万人の個人情報が入ったUSB紛失し、ずさんな管理体制が明らかに。

岸田政権はデジタル田園都市国家構想を掲げる中で受けとめは。

国が注意喚起などする予定は。

○木原官房副長官
はい、地方公共団体が住民情報などの重要な情報を適切に管理するということは、これも本当に極めて重要なことであります。

今回尼崎市において情報流出事案が起こってしまったということは大変残念に思っております。

総務省からはこれまでも各地方公共団体に対して委託事業所に起因する事案を防止すると、このために委託業者において十分な対策を講じるよう求めるとともに対策が確保されていることを定期的に確認することを求めてきたところであります。

今回の事案を受けて、総務省から各地方公共団体に対して、改めて委託事業者へのセキュリティ対策の徹底及び確認を行うよう技術的助言を6月23日付で発出したところであります。

その詳細につきましては総務省にお尋ねいただければとこのように思います。

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