韓国政府は日本政府に求めている輸出管理強化の撤回をめぐり、期限に設定した先月３１日までに日本側から期待した回答は得られなかったとして、ＷＴＯへの提訴手続きを再開すると発表しました。韓国側の発表に対し、日本政府は「極めて遺憾である」と不快感を示しました。

菅官房長官「これまで輸出管理当局間の意思疎通を真摯（しんし）に積み重ねてきたところであり、今回の発表は極めて遺憾であります」

菅官房長官は、輸出管理の見直しについて、「相手国の輸出管理もふくめ、総合的に評価して運用していくという方針に変わりない」と強調しました。

また、去年、韓国がＷＴＯへの提訴の手続きを暫定的に停止したことをうけて再開した、局長級の政策対話を継続するかについては、「予断をもってお答えすることは差し控えたい」と打ち切りに含みを持たせました。

外務省幹部からは、「これまで積み上げたものを元に戻すようなことをして、韓国は何を考えているかわからない」と困惑の声があがっています。