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【全文】マスク着用見直し「感染状況等みながら、できるだけ早く示す」(1/27午前)木原官房副長官会見

2023年1月27日 13:32
【全文】マスク着用見直し「感染状況等みながら、できるだけ早く示す」(1/27午前)木原官房副長官会見

木原官房副長官は、27日午前、新型コロナ対策のマスク着用ルール見直しについて「卒業式での扱いも含め、どのタイミングでマスクの取り扱いを見直すかについては、感染状況等も見ながら、専門家と相談し、できるだけ早く示したい」と述べました。

<会見トピックス>
▽閣議概要
▽ロシアへの制裁
▽トヨタの社長交代
▽マスク着用ルールの緩和
▽使用済み核燃料の最終処分地の選定
▽岸田翔太郎総理秘書官をめぐる報道

○木原官房副長官
それではまず冒頭、私から閣議の概要について申し上げます。一般案件等8件、政令・人事が決定をされました。大臣発言といたしまして、外務大臣から、ロシア連邦関係者に対する資産凍結等の措置等について。
経済産業大臣から、外為法に基づくロシア連邦に対する制裁措置を実施するための輸出貿易管理令の改正について。
後藤大臣から中長期の経済財政に関する試算について。
それぞれご発言がありました。私から以上です。

――冒頭ご紹介ありましたロシアの制裁について詳しい内容と狙いを教えてください。

○木原官房副長官
まず、毎回申し上げていることでありますが、ロシアによるウクライナへの侵略、これはもうまさに国際社会が長きにわたる懸命な努力と多くの犠牲の上に築き上げてきた国際秩序の根幹を揺るがすものであり、平和秩序を守り抜くため、G7をはじめとする国際社会が結束して断固たる決意で対応していく必要があると、こういうことであります。我が国は力による一方的な現状変更の試みを決して、看過せず、引き続きG7をはじめとする国際社会と連携しつつ、対ロ制裁、及びウクライナ支援を強力に推進してまいります。こうした考えのもとで、ご指摘の点ですが、我が国として、ロシア向け軍事能力等強化関連汎用品等の輸出禁止措置。そして、ロシア関係者への資産凍結。三つ目として、ロシアの軍事関連団体への輸出等にかかる禁止措置。これを取ることといたしまして、先ほど申し上げました通り、本日必要な閣議了解を行ったということでございます。
今後、我が国として、事態の改善に向けて、G7をはじめとする国際社会と連携して取り組んでまいりたいとこのように考えております。

――トヨタの社長交代についてうかがいます。昨日トヨタ自動車が14年ぶりの社長交代を発表しました。豊田氏は賃上げへの協力姿勢をいち早く示し、自動車産業強化に向けた対応も重ねてきました。今回の受け止めを伺います。また後任の佐藤氏にどのような期待をするか伺います。

○木原官房副長官
昨日、今ご指摘いただきました通り、トヨタ自動車から社長交代の人事が発表されたところでございますが、個社の人事でありますので、このことについてはコメントを差し控えたいとおもいます。その上で、豊田社長ですが、トヨタ自動車の社長という立場を超えて、自動車工業界の会長として、今まさに御指摘いただいた通り、賃上げについての積極的な取り組みも含め、自動車業界全体の舵取りも担ってきていただいております。
そのご功績に改めて敬意を表したいというふうに思います。加えて、経団連モビリティ委員会をはじめ自動車の枠を超えた、モビリティ産業の未来に向けた官民の議論も、豊田社長のリーダーシップでまさにキックオフしたところであります。
引き続き、自動車産業、さらには日本経済全体の将来に向けた議論をリードしていただきたいと。
リードしていただくことを期待をしているところであります。後任の社長の方にもぜひ、これから自動車業界のため、頑張っていただければというふうにおもっているところでございます。

――マスクの緩和について伺います。5類引き下げに先立って小中学校の卒業式がある3月までにマスクの着用を緩和する案があるとおもうが、現在の検討状況をお聞かせください。

○木原官房副長官
現在、政府におきましては、原則この春に、新型コロナを新型インフルエンザ等から外して、5類感染症とする方向で議論を進めているところあります。他方でマスクの着用につきましては、ご指摘の卒業式での扱いも含め、どのタイミングでマスクの取り扱いを見直すか、につきましては、まさに感染状況等も見ながら、専門家と相談し、できるだけ早くお示しをしてまいりたい。このように思っております。政府としては、学校教育活動を含めて、社会のあらゆる場面で、日常を取り戻すことができるよう着実に進めてまいりたいと考えております。

――原発についてお伺いします。総理が昨日の代表質問で、使用済み核燃料の最終処分地の選定について手あげを待つのではなく、自治体に政府から調査検討案を段階的に申し出ると、発言されて、政府の責任で、取り組みを加速すると述べられています。
具体的にいつからどのように自治体に対してそういったアプローチをしていくのか。また念頭にある地域などがありましたら教えてください。

○木原官房副長官
高レベル放射性廃棄物の最終処分の実現に向けまして、これまで国が前面に立って、全国で対話活動等に取り組んできたわけですが、現時点において調査実施自治体は北海道2自治体、ということでありまして、最終処分事業に関心をもつ地域はいまだに限定的というところでございます。先行する諸外国の処分地選定プロセスを見ましても、10件程度の関心地域が出て、そこから順次絞り込んでいるというように、我が国におきましても、最終処分の最初の段階である文献調査の実施、これを地域を拡大させていくことが重要という認識をいたします。ただ、調査の受け入れは、まさに自治体にとっては大変大きな判断となります。その負担を軽減することが重要です。
このため、関心地域を対象に、地域の理解活動の状況を踏まえて、文献調査の受け入れ判断も、前の段階から地元経済団体、あるいは議会等に対しまして、国から様々なレベルで、段階的に理解活動の実施や、調査の検討を申し入れる。そういったことを検討しているところでございます。この段階的な申し出につきましては、昨年の12月23日に、開催をいたしました最終処分関係閣僚会議を踏まえ、現在、経済産業省を中心に検討を進めているところであります。早急に対応をとりまとめたいとおもっております。

――ロシアの制裁について確認。ロシアの軍事関連団体というのは、いわゆるワグネルなのでしょうか?

○木原官房副長官
すいません。詳細につきましては、恐縮ですが、外務省にお尋ねいただければというふうに思います。ぜひ正確を期したいと思いますのでよろしくおねがいします。

――岸田翔太郎総理秘書官をめぐる報道について伺います。磯崎官房副長官は、昨日会見で、岸田秘書官が外遊先のパリやロンドンで、公用車を使用し、観光していたとの報道をうけ、公用車の運用状況について、具体的に点検をしたいと述べました。もし現時点でその結果が出てれば教えていただきたいのと、点検の過程で本人から聞き取りなどされたと思いますが、少なくとも観光したという事実があったのか伺います。

○木原官房副長官
まず、ご指摘の通り、昨日、磯崎官房副長官も申し上げた通りでありますが、ご指摘を踏まえまして、先般の欧州訪問時の岸田翔太郎総理秘書官の各地域での行動につきまして、改めて点検を行っているところでございます。現時点での判明点につきまして、ご報告したいというか、以下の通りでございます。
いずれも訪問地におきましても、大きく分けて、3つの累計の視察・訪問を行ったところですが、これ以外の行動は認められなかったということでございます。
まず、その2つですが、第1に各訪問地の国際機関やシンクタンク等への訪問。そして関係者との意見交換が一つです。
それから2つ目といたしまして、総理訪問についての対外発信に使用する目的で、街の風景やランドマーク等の外観を撮影するということでありまして、あくまでも写真素材集めのため、近傍に立ち寄ったということでありまして、観光施設の中には一切入っていないということであります。
それから3点目。政治家としての総理のお土産等の購入、ということであります。ご自身や私用目的での買い物等は、ないということでございます。以上3つの類型の視察・訪問を行ったということですが、これ以外の行動は認められなかったということであります。したがって、個人の観光動機による行動は一切なく、そして観光施設の訪問時も、先ほど申し上げた通りの目的による以外の行動は行っていない。こういうことが確認をしたところでございます。以上、従来より説明してきたところでありますが、政務秘書官としての公務として以外の不適切な行動はなかった、ということを現時点では確認しているところでございます。