発足以来最低の支持率…岸田政権、今後どうなる?3つの疑問
政権発足以来最低の支持率となった岸田政権ですが今後どうなっていくのか。3つの疑問に日本テレビ政治部官邸キャップに答えてもらいたいと思います。中継です。
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①なぜここまで下がった?
1か月で10ポイント近く支持率が下がることはめずらしく首相官邸、自民党ではかなり危機感が高まっていると思います。
原因は2つあると思います。
首相周辺が「減税と人事だ」と明確に指摘しています。改造のあと3人の政務三役が相次いで辞任したこと。目玉政策として打ち出した所得税などの減税が「選挙目当て」と受け止められ「裏目に出た」と分析しています。
②岸田政権に打開策は?
――岸田政権はこの状況をどう打開しようと思っているのでしょうか?
官邸関係者、自民党関係者を取材すると不思議と多くの人が口を揃えてこう言っています。
「やるべきことをしっかりやるしかない」
取材して感じるのは「手詰まり感」が漂い打つ手がない、と。
首相周辺は「今は耐えるしかない」、首相側近は「今は我慢の時」と岸田首相に近い人から出るのは「耐える」という言葉です。ある閣僚経験者は「起死回生の切るカードがない」と「閉塞感」に包まれているな、と。
岸田首相自身も周辺に「デフレ脱却に向けた成果をみてもらうしかない」と話していて、数少ない次の策として首相周辺は「来年6月の所得減税などで1人あたり4万円の減税が行われたら支持が戻る」と期待を示しています。
③ポスト岸田の動きは?
――こうなると、次のリーダーを求める声いわゆるポスト岸田の話になっていくのでしょうか?
確かに、ある閣僚経験者の1人は「年内に岸田おろしが始まってもおかしくない」と言うのですが、具体的なポスト岸田の動きはまだ広がっていません。
理由は2つあると思います。
1つは、首相側近は自民党内で「ポスト岸田はいない」と指摘。
もう1つは、野党の存在感の低さ、です。立憲民主党の1人は「支持率の低さは政権交代直前の麻生政権末期と同じだけど野党の支持率が伸びてない」と野党の限界を指摘しています。
政権が弱まっているけど自民党内のライバル、野党のライバルもいない「奇妙な安定」をしているのが今の状況と言えそうです。