“年功序列人事からの脱却を” 国家公務員の人材確保めぐり中間報告
志望者数の減少や若手職員の離職増加などが問題となっている国家公務員の人材確保をめぐり、政府の有識者会議が中間報告を公表しました。年功序列人事からの脱却などを掲げています。
人事院の川本裕子総裁が受け取った中間報告は、長時間労働や低い給与、官僚の不祥事のイメージから、「国家公務員が誇りの持てる魅力的な就職先ではないと思われている」と指摘。
公務員試験の受験者が10年前に比べ3割も減ったこと、いわゆるキャリア官僚の若手退職者が近年、毎年100人を超えていることから、このままだと「国民生活に支障を来し、国家の衰退につながりかねない。その場しのぎの対症療法では対処できない段階にきている」と、強い危機感を示しました。
そして、最優先の解決策として年功序列人事をやめて、早期選抜人事を行うことや給与・処遇の改善などをあげ、8月の人事院勧告に「対応の方向性」を盛り込むよう求めました。
また、国家公務員試験の準備が負担になっているとして、試験科目数の削減などについて、直ちに検討に取り組むよう求めました。
川本総裁は中間報告を受け取り、「聖域なく大胆に、抜本的改革を実行していく」と述べました。